
うーん、ボールペンの種類が色々あって迷う……。

ボールペンなんてどれも一緒でしょ?

いいえ、ボールペンによって使用感はかなり違います。
私が一番にオススメするボールペンは、三菱鉛筆のジェットストリームです。
勉強における筆記用具は、スポーツ選手にとっての道具と同じです。
普段の勉強においても試験本番においても、筆記のパフォーマンスに直結する大事な要素です。

そこで、ジェットストリームについて、長年愛用している私自身の実体験から長所と短所をご紹介したいと思います。
書き味の滑らかさがジェットストリームの強み
ジェットストリームの強みは、何と言っても書き味です。
公式HPでは、ジェットストリームの特徴をこのように謳っています。
- 低い筆記抵抗で、なめらかに書ける
- くっきりと濃い描線
- 優れた速乾性

これは単なるキャッチフレーズではなく、私が個人的に感じる強みとそのまま同じです。
これは、紙とペン先との摩擦のことを言っています。
人によっては、むしろ摩擦がなさすぎて紙の上を滑るような感覚になるという人も居るレベルです。その場合は、後で述べる極細の0.38mmの替芯を試してみて下さい。
私個人の感覚としましては、以前テキトーに使っていたボールペンは頑張って紙に擦りながら書いている感がありました。(それもジェットストリームに変えた後でようやく気付けましたが)
一方で、ジェットストリームはまさに「書き味滑らか」という表現がピッタリです。
これは、公式HPにある写真通りです。
クオリティの高くないボールペンというのは、黒インクと言いつつ薄紫に近いような薄さを感じます。
それに引き換え、ジェットストリームはまさに黒インクです。
これほどインクが出るにもかかわらず、インク漏れはほぼありません。
よって、滲みも非常に少ないです。
※一見すると滲みに見えても、実際はペン先についたホコリの方が原因だったりします。
急にインクがかすれるという重大な問題

ほうほう、ジェットストリームって良い事ずくめだな。

はい、そうです……と言いたいところですが、問題点もあります。
その問題点というのは、インクが残っているにもかかわらず急にかすれるという点です。
これは他のボールペンでも生じることではありますが、ジェットストリームの替芯を数十本消費してきた私からすると無視できない問題です。
ボールペンのインクがかすれた場合の対処法
そこで、インクかすれの対策法をご紹介します。
なお、この件に関しては三菱鉛筆の公式ページでも回答があります。ただし、公式の回答はやや堅い文章になっています。
そこで、一般的なボールペンのかすれ対策も踏まえてカンタンに噛み砕いてまとめます。
柔らかいティッシュに書き、ボール部分を回す
まずオーソドックスな方法として、ティッシュを何回か折り重ねてその部分にボールペンで書くというやり方があります。
書きづらいとは思いますが、グルグル書くなり線を真っ直ぐ引くなり色々と試してみて下さい。
ここでの目的は、ペン先のボールを転がすことにあります。
そもそもボールペンというのは、ペン先のボールが回転することでインクが供給される仕組みとなっています。
そこで、ティッシュの摩擦でペン先を回そうというのがこの方法です。

なお、私も毎回試していますが、これで直った試しはありません。
ペン先を掃除する
あるいは、単純にペン先にチリやゴミが挟まっている場合もあります。
よって、先ほどのティッシュを使ってペン先を拭いてみましょう。
遠心力を使ってインク内部の空気を抜く?
次に、インク内に空気が入ってペン先にインクが供給されなくなるといった不具合があります。
これについては、遠心力で空気を抜くといった方法があります。
例えば、クリップの部分に輪ゴムを通して、ペン先を外側に向けてグルグル回すといった方法があります。
※試す場合は、くれぐれも輪ゴムから離れて吹き飛ばないように、周りの人やペット、自分の目などに当たらないように重々ご注意下さい。
ですが、私も何度も試しましたが解決には至りませんでしたし、先ほどの公式の回答では以下のように述べています。
インクの中に入った空気をペン先から出すには、ペンの後ろからペン先へ向けて、インクが噴き出すほどの強い圧力をかける必要があります。そのため、お手元での復帰は極めて困難です。
ペン先をドライヤーで熱する、ライターなどの直火で炙るのは危険
続きまして、熱でインクを溶かすという方法があります。
例えば、ドライヤーで温めるといったやり方があります。
インクが固まっていた場合、これによって固まりが溶ける可能性が多少ながらあります。
ただし、ペン先を火で直接炙るのは非推奨です。私も実験してみましたが、芯ごと溶けてしまいました。
書き方の問題:ただし紙質や握り方は対応が難しい
最後に、書き方の問題があります。
これについては、先ほどの公式ページで列挙されています。→ ① ② ③
例えば、紙質の問題、ペンを持つ角度、筆圧、ペンの向き……。
これらもジェットストリームに関係なくボールペン全般に言える注意点ではあります。
ですが、書き方のクセの部分はそうそう治るものではありませんし、勉強においても仕事においても紙質や使い所を選んでいる場合ではありません。
また、「ペンを寝かせないで書く」という部分ですが、万年筆の場合はむしろ寝かせ気味に書くのがセオリーであったりもします。

とは言え、良くないクセがあれば直していくに越したことはありません。
直らないものは直らない、よって替芯の使い捨てを推奨
上で挙げた以外の原因としてペン先のキズや破損もありえますが、こうなるとどうしようもありません。
よって、私の出した結論は、「割り切って替芯を替えてしまう」ということです。

私自身も色々と試行錯誤してきましたが、直らないものは直らないので仕方ありません。
ジェットストリームは、書ける時は文句なしに素晴らしい書き味です。
一方でインクがかすれた際に、替芯1本を惜しんで長々と試行錯誤していては時間と労力がもったいないです。
よって、一通り試してみて復活しないなら迷わず使い捨ててしまった方が結果的に得という考えです。
替芯もいわば書き味のための必要経費ということです。……とは言っても、後述するように替芯を箱買いすれば1本数十円のレベルです。
試験本番ではまとめ買いセットを予備で用意
インクかすれ問題は、試験本番において更に重大な問題となります。
試験本番では、ボールペンのインクの出方に四苦八苦しているわけには行きません。
それならば、まとめ買い5本セットを予備として常に備えておけば良いのです。
もしも試験本番でインクがかすれたら、その場で使い捨てる感覚でペンを変えるべきです。
そのためには、2本より3本、3本より4本持参した方が安全です。

ちなみに私はメインのアルファゲルを2本、サブにまとめ買いの3本を試験会場に持っていきます。
替芯のサイズによる違い、細かさとカリカリ感

ところで、0.5mmとか0.7mmとかって何のサイズですか?

それは、ペン先のボールのサイズです。特に0.38mmと0.7mmともなれば筆記感が全く別物です。
ペン先のサイズで大きく違ってくるポイントは、①字の細かさ、②カリカリ感の2点です。
まず第一に、字の細かさが大きく異なります。
この点で問題となるのは、書き込む媒体のサイズ感です。
例えば筆記試験であれば、解答欄が狭くてギリギリの場合は0.7mmでは字が潰れやすくなりがちです。これはシステム手帳や小さなメモ帳でも言えることです。
逆に広々としたスペースに書き込むのであれば、0.7mmの方が読み手側にとって見やすいかも知れません。
第二に、筆記する際のペン先のカリカリ感が違います。
ジェットストリームであれば、0.7mmはまさしく紙の上をヌルヌル滑る感覚です。私には使いやすくて良いのですが、人によっては滑りすぎて書きづらいかも知れません。
一方で、0.38mmはまさしくカリカリとした書き具合です。人によっては引っ掛かる感覚が気になるかも知れません。(それでもジェットストリーム以外と比べると滑らかな部類です)

ヌルヌルとカリカリ……感覚的な説明ですね。

これはまさに個々の感覚で好みが分かれます。よって、それぞれのサイズを自分で試してみるのが一番です。
ちなみに、0.5mmはちょうど0.38mmと0.7mmの中間のような使い心地になります。
まとめ・ジェットストリームお買い物リスト
以上より、ボールペンのオススメはジェットストリームです。
デメリットは「急なインクかすれ」ですが、「惜しまず他の替芯や予備に切り替える」という点さえ守れば至高の逸品です。(※そもそも他のボールペンでもインクかすれは起こります)
なお、替芯の互換性は公式HPで表にまとめられています。
ここで丸がついていれば、本体はそのままでサイズ違いの替芯にも切り替えられるということです。例えばアルファゲルの本体である「SXN-1000-07」は0.7mmしかありませんが、替芯は0.5mmにも0.38mmにも替えられるということです。
そして、当記事でご紹介したジェットストリームはどれも互換性があります。
※ただし多色用と単色用は全くの別物です。

最後に、お買い物リストをまとめておきます。
①ジェットストリームの主力・アルファゲル
初期のペン先は0.7mmになっていますので、「もう少し細かい字を書きたい」「滑らかすぎてカリカリ感が欲しい」という方は替芯を0.5mmや0.38mmに変えてみましょう。
②単色用の替芯(※多色用には使えません)
単色用というのは、先ほどのアルファゲルのように「芯は黒一本」というタイプのジェットストリームです。
前述の通り、替芯のサイズによって使用感が全く違いますので、デフォルトのサイズでしっくり来なければ他のサイズを試してみることをオススメします。
また、ご覧の通り単価に直すと1本数十円のレベルですので、インクのかすれが復活しなければサクッと芯を変えてしまった方が早いです。
※型番が本当に合っているかご注意下さい。
③普段の勉強や仕事には多機能ボールペン・ピュアモルト
普段使いであれば、複数の色を使いたいという場面も多々あるかと思います。
その場合には、ピュアモルトをオススメします。
ピュアモルトというのは、ウイスキーの樽に使われる木材をグリップに使ったボールペンです。
私個人の使用感ですが、最初はやや硬さを感じたのですが、慣れれば非常に手に馴染みます。もはや普通のバージョンの多色ペンは使っていません。
なお、普通の試験であれば黒インクも青インクも使えますので、その場合は緊急時に青芯も予備として使えます。(そうならないように本体を数本持っておくのがベストですが)
④多色ペン用の替芯(※単色用には使えません)
↑のピュアモルトでも使えます。
※型番が本当に合っているかご注意下さい。
⑥単色用の予備にはまとめ買いが高コスパでオススメ
こちらは替芯を変えて末永く使うというよりも、試験本番でインクがかすれた時の予備という側面が強いです。(もちろん普段使いであちこちに置いておくのも便利です)
よって、ペン先のサイズの好みが分かってからまとめ買いすることをオススメします。
1本100円程度ですので、試験本番では「インクがかすれたら即使い捨て」の要領で使いましょう。
結びに変えて:ジェットストリームでも満足出来なければ……
ジェットストリームを使ってみて、もしも「書き味が滑らかすぎて書きづらい」と感じるのであれば、0.38mmを試してみて下さい。
それでも滑るのであれば、「ボールペン カリカリ感」で調べてみることをオススメします。
なお、ジェットストリームの書き味にも満足が行かなくなった場合は、他のボールペンを検討するのも選択肢の一つです。あるいは、数千円以上のガチな高級ボールペンというのも一つです。
ただ、もしも万年筆を使ったことがなければ、むしろ万年筆を試す頃合いかと思われます。
万年筆につきましては、次回記事で特集する予定です。
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